夏休み直前だから伝える、秋の成績アップ術|秋の成績アップは、夏に決まっている!
この記事の要点(30秒でわかる) ・ 秋の成績アップは、夏に決まっています。 秋は多くの塾で過去問演習が始まり、基本をやり直す時間は取れません。 ・ 過去問は、テキストと別物です。リード文がなく、典型問題が「気づかれないように」加工されているのが最大の違いです。 ・ テキストは解けていた子でも過去問に入ると急に解けなくなるのは、当たり前のこと。慌てる必要はありません。 ・ 同じ「20点」でも、中身はまったく違います。 基本が固まっている子は、過去問をこなすごとに伸びていきます。 ・ 入試問題は、基本を重ねて隠しているだけ。夏に基本を「見た瞬間に判断できる」状態にしておくことが、秋の伸びをつくります。
いよいよ夏休みに入りました。この夏の学習効果をさらに高めていただくために、あえて少し先の「秋の学習」の話をさせてください。結論から言えば、秋にどれだけ伸びるかは、この夏の過ごし方で決まります。
秋になると、多くの塾で「過去問演習」が始まる
秋(おおむね9月以降)になると、多くの塾で実際の入試問題――過去問の演習が始まります。授業内で扱う塾、宿題として出す塾など、関わり方は塾によってさまざまですが、多くのご家庭で、秋から過去問演習がスタートします。
つまり秋は、これまで積み上げてきた力を、本番の問題で試していく時期です。ここで結果を出せるかどうかが、そのまま合否への手応えにつながっていきます。
過去問がテキストと違う理由|典型問題が「隠れている」
ここで知っておいていただきたいのが、過去問は、これまでのテキスト問題とは別物だということです。
テキストの問題は、単元ごとに「これは速さの問題ですよ」と分かる形で並んでいます。ところが入試の過去問は違います。リード文がなく読み取りにくかったり、典型問題だと気づかれないように、さまざまな工夫がされているのです。これがテキストとの最大の違いです。
そのため、これまでテキストの問題はある程度解けていた生徒さんでも、過去問に入ると急に解けなくなる、ということが本当によく起こります。
過去問で急に解けなくなるのは、当たり前|まず慌てない
たとえば、合格ラインが60点のテストで、20点しか取れない。過去問を始めたばかりの時期には、よくある光景です。
しかし、この20点を見て、志望校を諦める必要はまったくありません。基本が固まっている生徒さんであれば、過去問をこなすごとに確実に点数が伸び、入試前には合格ラインを越えてくるからです。過去問は、最初から得点できるものではなく、「解きながら伸ばしていく」ものなのです。
同じ「20点」でも、中身がまったく違う
ただし、注意が必要です。全員が同じように伸びるわけではありません。過去問をこなすうちにぐんぐん伸びる子もいれば、なかなか伸びない子もいます。
つまり、同じ「20点」でも、その中身にはまったく違いがあるということです。そして、その差を分けているのが――基本をどれだけ完成させているか、この一点なのです。
伸びる子の20点は「基本は固まっていて、あとは過去問の"見せ方"に慣れるだけ」の20点。伸び悩む子の20点は「そもそも基本があいまいなままの」20点。点数は同じでも、中身が正反対なのです。
基本が固まると気づける|「速さ+つるかめ算」の例
先ほど、入試問題は典型問題を少し見せ方を変えて出す、とお伝えしました。その代表的な形が、基本問題を重ねて、難しくすることです。
たとえば、速さの問題だけなら解ける。ところが、速さとつるかめ算を重ねて出題されると、急に正答率が下がる。これはとてもよくあるパターンです。
しかし、夏に基本がしっかり固まっている生徒さんは違います。問題文を読んだ段階で、「この速さの問題の中に、つるかめ算が隠れているな」と気づけるのです。隠された基本の"正体"が見えるから、あとはそれぞれの基本を組み合わせるだけ。だから解ける。
逆に、基本があいまいな子は、この"隠れた正体"を見破れません。だから、同じ問題を何度解いても手応えが残らないのです。
秋の成績アップは、夏に決まっている
ここまでをまとめると、答えは一つです。この夏に基本を固め、基礎的な問題は見た瞬間に「どういう問題か」を判断できる状態にしておくこと。これが、秋からの過去問演習で伸びるための絶対条件です。
なぜ「夏に」なのか。それは、秋は過去問演習で忙しく、基本に立ち返る時間がほとんど取れないからです。秋になって「基本が抜けていた」と気づいても、もう戻る時間はありません。
だからこそ、秋の成績アップは、夏に決まっているのです。この夏、基本の徹底に時間をかけてください。それが、秋以降のいちばんの近道になります。
(この夏の「量」と「基本」の考え方は、[中学受験の夏は「量」をこなす|基本の徹底が、秋からの伸びをつくる]で詳しく解説しています。あわせてお読みください。)
よくある質問(FAQ)
Q. 過去問はいつから始めればいいですか? A. 多くの塾では秋(9月以降)から始まります。ただし、過去問で伸びるには「基本が固まっていること」が前提です。基本があいまいなまま過去問に入っても、効果は上がりにくくなります。
Q. 過去問で合格ラインに全然届きません。志望校を変えるべきでしょうか? A. まだ早いです。基本が固まっている生徒さんは、過去問をこなすごとに点数が伸び、入試前に合格ラインを越えてくることが多くあります。ただし、伸びるかどうかは基本の完成度によります。
Q. テキストは解けていたのに、なぜ過去問だと急に解けなくなるのですか? A. 過去問はテキストと違い、リード文がなく、典型問題だと気づかれないように加工されているからです。たとえば「速さ+つるかめ算」のように、基本を重ねて出題されると、急に正答率が下がります。
Q. 秋になってからでも、基本はやり直せますか? A. 秋は過去問演習で忙しく、基本に戻る時間はほとんど取れません。だからこそ、夏のうちに基本を固めておくことが理想です。
まとめ|この夏、覚えておいてほしい3つのこと
1. 秋の成績アップは、夏に決まっています。
秋は過去問演習で忙しく、基本をやり直す時間は取れません。基本を固めるのは、この夏が最後のチャンスです。
2. 過去問で急に解けなくなるのは、当たり前です。
テキストと違い、典型問題が隠されているから。同じ「20点」でも、基本の完成度で中身はまったく違います。
3. 入試問題は、基本を重ねて隠しているだけ。
「速さ+つるかめ算」のように。だから、基礎問題を見た瞬間に判断できる状態を、夏のうちにつくってください。
「うちの子の基本は、どこまで固まっているのか」「秋からの過去問を、どう進めればいいのか」――判断に迷うときは、一人ひとりの状況に合わせて設計するのが近道です。
塾ゴマは中学受験専門のオンライン個別指導塾として、成績表・模試からの弱点診断、志望校別の過去問演習計画づくりまでサポートします。9月開講「過去問演習対策コース」先行予約受付中です。まずはお気軽にご相談ください。
監修・運営
講師名:塾ゴマ代表・平城博隆
講師の経歴:指導歴25年、これまでに3,000名以上を合格へ導く。大手学習塾で同社最短の校舎責任者を経て経営の中核を担い、IT教育業界を経て独立。中学受験専門のオンライン個別指導塾「塾ゴマ」を運営。「教育は才能に勝る」をモットーに、今も自ら指導にあたる。




コメント